手紙の郵便料金、10月から110円に値上げ決定

早く知りたい方へ:

手紙の郵便料金の値上げが5月21日の関係閣僚会議で了承され、ことし10月に今の84円から110円に値上げが行われる見通しとなりました。

詳細:

現在の84円の手紙の料金は総務省令で上限が定められていますが、政府は21日の関係閣僚会議で値上げを行う改正案を了承しました。これを受けて、来月中にも省令の改正と日本郵便の届け出が行われ、ことし10月に値上げが実施される見通しです。値上げは消費税率の引き上げを除いて30年ぶりとなり、定形郵便物の手紙のうち、重さ25グラム以下の料金が今の84円から110円に引き上げられます。

さらに、日本郵便は省令の改正が必要ないはがきの料金も今の63円から85円に値上げするほか、レターパックや速達料金も値上げする方針です。

一方、昨年12月に総務省が示した試算によると、今回の値上げ後、郵便事業の収支は来年度にいったん67億円の黒字に転じるものの、次の年度では再び400億円の赤字となり、2028年度には1232億円まで赤字が拡大する見込みです。このため、総務省は最小限の値上げ幅で短期間に再度値上げすることも念頭に料金制度の見直しを検討するとしています。

日本郵便は、「抜本的なデジタル化や利便性の向上に取り組みます。ご理解を賜りますようよろしくお願いします」とコメントし、業務の効率化などが課題となっています。

結論:

今回の郵便料金の値上げは、郵便事業の財政状況を改善するための措置ですが、持続的な経営のためにはさらなる料金制度の見直しや業務の効率化が求められます。日本郵便は、デジタル化やサービスの向上に向けた取り組みを進める意向を示しており、利用者の理解と協力を求めています。